こちらの記事は2002年1月13日に「鎌倉街道上道(埼玉編)」の番外編へ掲載したものを移設しました。
鎌倉街道上道が通る東京都東村山市には、東京都では唯一の国宝の建造物である、正福寺地蔵堂があります。
皆さんは「国宝」と聞いてどんな印象を持たれるでしょうか。「文化財はよくわからないので」と言う方は多いのではないでしょうか。それは寂しいことです。国宝とは数ある文化財の内でも国の宝にふさわしい価値のあるものだけが唯一指定を受けられた大変貴重なものなのですから。
過去の日本の都であった奈良や京都には国宝の指定を受けた文化財は沢山ありますが、関東においては土地に縛られた建造物の国宝は数えるほどしかありません。まして寺院建築物としては鎌倉の円覚寺舎利殿とご紹介する東村山市の正福寺地蔵堂だけです。そしてお気づきの方もおられるのではないかと思いますが、この二つの国宝は鎌倉街道上道で繋がり、双方とも瓜二つの姿をしている建築物なのです。
ホームページの作者は日本の寺院建築には学生の頃から興味があり全国各地の国宝や重要文化財を数多く見てきています。この場を借りて国宝正福寺地蔵堂を紹介させて頂きたいと思います。